変動費って？ 固定費とは？
中小零細企業の経営者の皆さま
こんにちは！
一般社団法人
キャッシュフロー経営導入支援協議会
代表理事
『キャッシュフロー経営導入支援パートナー』
丸山一樹です
私がクライアント先に経営支援を始めると
決まって次の様な経営課題が表面化します。
1.会社のお金の流れが見渡せずモヤモヤとした漠然な
不安を抱えている
2.社長と社員との経営視線の違いから来る持って行く場の
ない不満を抱えている
3.会社の存在理由や理念の言語化がなく、
又は独りよがりで判断基準があいまい
思い当たる節がありませんか？
また、これらはキャッシュフロー経営を導入する過程で
少しずつ解決する事に気がつきました。
本ブログでは、キャッシュフロー経営の事例を
ご紹介して行きます。
少しでもお役に立てば幸いです。
それは決算書には出てきません！
私が登壇するキャッシュフロー経営のセミナーで
「変動費と固定費との意味を説明出来る人？」
と聞いて手を上げる方はかなり少ないです。
普段聞き慣れないからですね。
これは、「管理会計」と言う「経営判断」に使う
会計で出てくる言葉です。
■過去ブログ
多くの経営者が陥る罠！ 決算書！？
でご紹介しました様に、決算書は「税務会計」で
「税金確定」の資料です。
ですから、変動費、固定費と言う言葉は決算書には
登場しません。
それどころか、本来の変動費を固定費に表示して
いる決算書を見た事があります。
一体どう言うことでしょうか？
売上の数量に比例して増加する費用です！
変動費（Variable cost)は、変動する費用と
書きますね。
何に変動するかと言うと売上数量の上下に
変動します。
スーパーならば、仕入商品です。
肉や野菜、飲み物等は、売れれば補充します。
製造業は、材料、部品、外注加工費などです。
図では、変動費は２０です。
つまり１００売るために２０の何かを購入して
いるのです。
そして、売上と変動費の差額を粗利といい、
額と率で経営判断をします。
粗利率を高めるために、付加価値を付ける
工夫をするには常に率を意識していなければ
なりませんね。
逆に値下げをして、量を稼げるならば率は
下げても額が増えると言うケースもあります。
業種で言うと卸売業がそれに近いです。
粗利率は低いですが、量が膨大なので
額で勝負をするのですね。
年に１回出てくる決算書では、粗利率を高める改善
活動は出来ませんね。
そもそも、率の表示がありません。
値付けをする時、月次の業績が出た時、常に
「粗利率は？」と社員と確認しながら判断する
のが正しい経営です。
コロナで露呈した固定費
固定費（Fixed cost)は読んで字の如く固定する費用
です。
図を見てお分かりのように、人件費とその他
（家賃、旅費など）です。
固定費の中で、大きな割合を占めるのが人件費です。
コロナで飲食店を筆頭に自粛をさせられました。
売上が無いのに固定費は掛かってきますから、
国は人や家賃に対して助成金をだしたのです。
図では、固定費７０で人件費４０ですね。
半分以上を占めます。
そして、人件費の面積に「労働分配率50%」と記載
あります。
何に分配しているかと言うと粗利に対してです。
稼いだ粗利は８０ですから、半分の４０を分配して
いる事になります。
これも極めて大事な経営判断となります。
決算書では人件費と一般経費が一色単に並べて
あります。
労働分配率なんて出てきません・・・・
粗利率が高率でも、労働分配率も高率ならば
利益が出ない場合があります。
例えば、次の図の様に労働分配率が70%に
なった場合、人件費は40から56に増加し、その他
30を加え固定費は８６となり、損失（赤字）６と
なります。
利益が出ている図は正方形となりますが、
赤字の図は歪な図となります。
ケースにもよりますが、粗利率から20～30%
低い労働分配率が利益が出る、バランスのとれた
人の配置となります。
■質問
あなたの会社の変動費は何ですか？
稼いだ粗利からどの位人件費に分配していますか？
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