決算書には書いていない！ 経営状態がよ～く判る３つの視点
中小零細企業の経営者の皆さま
こんにちは！
一般社団法人
キャッシュフロー経営入支援協議会
代表理事
『キャッシュフロー経営導入支援パートナー』
丸山一樹です
私がクライアント先に経営支援を始めると
決まって次の様な経営課題が表面化します。
1.会社のお金の流れが見渡せずモヤモヤとした
不安を抱えている
2.社長と社員との経営視線の違いから来る持って
行く場のない不満を抱えている
3.会社の存在理由や理念の言語化がなく
又は独りよがりで判断基準があいまい
思い当たる節がありませんか？
また、これらはキャッシュフロー経営を導入する過程で
少しずつ解決する事に気がつきました。
私達のキャッシュフロー経営の定義は
『会社のお金の流れを見渡せて、ビジョン実現
を可能とする経営能力』
です。
本ブログでは、キャッシュフロー経営の事例を
ご紹介して行きます。
少しでもお役に立てば幸いです。
■前回のブログ
「 三方よしの経営 」
https://cashflow-msc.com/blog-e/managemant-of-good-3direction/
前回は近江商人の三方よしを参考にして良い経営
の全体像をご紹介しました。
今回はあなたの会社の経営状態にフォーカスした
３つの視点と言う話です。
実は決算書には書いていないんです！
決算書はあなたの会社の１年間の業績を表す重要
な資料です。
ただ、目的は業績から「税金」を確定させるための
資料です。
経営判断に使おうとすると、難解な決算書を読み
解く必要があります。
あなたの会社の業績が、なぜ黒字（赤字）か？
重要な視点と改善点は何か？
これは決算書には書いてありません。
あなたの決算書から簡単な図にするだけで、経営
状態を把握し、翌期からどう社員と目標を定める
のか？
知っておくべき、たった３つの視点をご紹介します。
１．粗利率
あなたの会社の粗利率は何％ですか？
ミクロでは商品・サービス毎、マクロでは会社
として月次・年間で掴んでいた方がいいです。
ナゼかと言うと、あなたの会社にお金を残し、
ビジョン実現に向けた軍資金が出来るからです。
次の図をご覧下さい。
左は利益が出ている図、右は粗利＝固定費で利益
ゼロです。
この状態を収支トントンと言います。
この先のキャッシュフロー（3で記述します）が
心配ですね。
軍資金が稼げていないからです。
左と右の図の違いは、変動費が右の図の方が左
より５多いです。
それで粗利（率）が下がり固定費で使い果たし
ています。
労働分配率も人件費が同じでも率が上昇して
います。
なぜ、変動費が右のケースが多いのでしょうか？
是非、考えて見てください。
考えられる要因は
・売れないものを買ってしまった。（売れ残り）
・不良品を作ってしまい補充をした。
・値上げを容認し、価格転嫁していない
etc
など考えられます。
粗利率をコントロールするのに「仕入」は極めて
重要なので、ウオッチングが必要です。
２．労働分配率
次にどの経営者も気になるのが人件費です。
固定費の中で一番掛かる費用ですからね。
（私個人的には費用と言う言葉は適切ではないと
思ってます。会計上そうなっていますが「投資」
と呼びたいです）
労働分配率（人件費）を最適にするには、
利益が出て、その先のキャッシュフロー経営上
でもお金が残っている状態です。
労働分配率は、人件費÷粗利で求められますので
粗利が大きくなれば、労働分配率は下がります。
その先の利益、キャッシュフローまで見て粗利が
稼げていれば、人件費を上げて逆に労働分配率を
上げてやれば、社員のモチベーションアップになり
がんばれば報われる事を意識するようになります
次の図が経営計画の値です
１年間計画達成のアクションプランに基づき社員
と共にPDCAを回した結果が次の図です。
利益・キャッシュフローでプラスとなり、人件費
を「42」に増やし、労働分配率を計画の50%
にしています。
これは社長も社員もハッピーな図です。
キャッシュフロー経営を導入すると、このような
経営判断が可能となります。
３．本業で稼いだキャッシュフロー
最後は本業で稼いだキャッシュフローの解説です
ここを意識して経営をしている社長を今まで
お会いした事がありません。
本業が黒字でも、キャッシュフロー経営上で赤字
の方が多く、その現象が
「ウチは決算書上で黒字なのに、なんかお金が
足りないんです」
と言われます。
これを、「勘定合って銭足らず」と言います。
本業のキャッシュフロー＜返済 となっている事
が多いです。
次の図が利益から先のキャッシュフローで返済や
投資をして、翌期に繰り越すお金が残っています
この状態が本業で黒字、キャッシュフロー経営で
黒字の「双子の黒字」と私が読んでいます。
この状態になるように、経営計画を組んで、社員
とと共にPDCAを回して着地出来れば、きっと
素敵な世界観が表れ、ビジョンが実現しそうです
■質問
あなたは自社の経営状態を正しく把握してますか？
正しく把握するために何から始めますか？
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